前回の記事で、日本酒をあまり呑まない理由について書きましたが、これが改善されるかもしれない面白い試みのサービスがあったので、紹介したい。
それが、【SAKEPOST】だ。

SAKE POSTとはなにか?

SAKE POSTとは、日本初のポストに投函できる日本酒定期便です。その特徴を簡単にまとめると、以下のようになります。
正直、これを見たときに「こういうのを待っていた!!」と言えるサービスが来たなと思いました。
というのも、この【SAKEPOST】は、日本酒大好きな人が使うサービスというよりも儂のような日本酒をあまり知らない人が日本酒を呑み比べるのに良い条件がそろっているのです。
SAKE POSTのここがヤバい
【SAKEPOST】の特徴は既に書いた通りですが、それによって何がどう変わるのか?どうヤバいのか?というと、
日本酒選びのプロセス短縮化
この一点に尽きます。
日本酒選びのプロセス短縮化に貢献する

前回の記事にも書きましたが、日本酒が呑まれない理由の大部分を占めると思われるのが、銘柄の豊富さ故に自分好みの日本酒を見つけるまでが長く、見つけるまで日本酒を呑み続けなきゃいけない部分です。
ですが、好みの日本酒を見つけた後なら話は変わります。
豊富な銘柄があるということは、芋づる式に好みの日本酒を複数本見つけることができ、日本酒を楽しむことが可能です。
その観点で見ると、【SAKEPOST】は理にかなっている。
3もしくは6種類の日本酒が月一で届く
【SAKEPOST】には、いくつかのコースがあり、月に一回の頻度でポストに届けられる。
- 日常酒プラン(月額1,210円+送料264円)
- 吟醸酒プラン(月額1,980円+送料264円)
- ダブルプラン(月額3,190円)
1年間契約を続けると、36もしくは72の銘柄を呑むことが出来る。日本酒のことがあまり詳しくない人が好みの日本酒を見つけたいと思って、自力で1年間に36~72銘柄を手に取り、呑むというのは結構大変でしょう。
内容量と銘柄数的に四合瓶(720ml)を毎月3本空けろっていうのは、相当の酒呑みじゃないと無理じゃね?と思ってます…。
ですが、【SAKEPOST】なら後述する100mlとごく少量かつ数を呑めるわけですから、好みの日本酒を見つけるまでの時間を短縮することが可能です。
100mlのごく少量で初心者向けが良き
前回の記事を読んだ人には、おさらいになりますが日本酒には4つの容量があります。
一合瓶、二合瓶、四合瓶、一升瓶です。
項目名/種類 | 一合瓶 | 二合瓶 | 四合瓶 | 一升瓶 |
---|---|---|---|---|
内容量 | 180ml | 300~360ml | 720ml | 1,800ml |
日本酒大好き、お酒大好き!みたいな人には少ないかもしれませんが、呑み比べや好みの日本酒を見つける観点でいえば、100mlという一合瓶未満の日本酒というのは凄くありがたい。
呑み切れなくても、料理に使えば消化できるし、好きな味だったら万々歳って感じでしょうか。
銘柄が見えないので先入観が無くなる
100mlのパウチで日本酒が届けられますが、銘柄の記載は一切ありません。正確にいうと、QRコードを読み取ることで日本酒の情報を閲覧することは可能です。
が、個人的には銘柄が見えないというのはすごく良いことだと思います。
というのも、先入観が無くなるから。
大吟醸だから旨いとかそういう前情報とか何となく聞きかじった情報におどろされることが無いので、自分の感覚というか味覚に素直になる気がするんですよ。
美味しいかどうかは名前や有名無名ではなくて、あくまで個人個人が判断するものであるって思っているため。
結果、旨い日本酒、好みの日本酒に巡り合うことにつながると考える。
好みのが見つかったらプロにお任せ

SAKE POSTは、初心者に特化しているといっても過言じゃないぐらいのサービスなので、好みの日本酒を見つけたら、その後は日本酒選びのプロに任せていいと思う。
もちろん、自分で調べて好みの日本酒を見つけていくというのも、楽しみではあると思うが。
ただ、全員が全員、見つけていく過程を楽しめるわけじゃないので、その道のプロにお力添えいただくという考えはアリ。
【SAKEPOST】で終わるのではなく、
あくまで【SAKEPOST】から始める日本酒生活!
そう思ってもらえればいいと考える。
SAKE POSTにも難点がある
そんな【SAKEPOST】だが、難点もあるので、今度はそちらについても触れておこう。
大きく分けると問題点は以下の3点だ。
- いずれ頭打ちになること
- 新潟県以外の日本酒が無い
- あくまで初心者向けである
いずれ頭打ちになること
3/12時点で、提携中の酒蔵は40か所である。それに対して、月3種類の日本酒が送られてくるわけだが、酒蔵の数が有限である以上、いずれ頭打ちになることは十分にあり得る。
ここでいう、頭打ちというのは「銘柄が被ってしまう」ことを指す。
実際、よくある質問に「同じ銘柄のお酒が送られてくることはありますか?」という質問に対して、”12ヶ月を経過すると、同じ銘柄が届くことがございます”と回答している。
そのため、現時点ではいつまでもいろんな日本酒が楽しめるわけではない、期間限定的なサービスになっている。
新潟県以外の日本酒が無い
酒蔵は日本全国にありますが、【SAKEPOST】が現在、提携している酒蔵は新潟県のみとなっています。
どうやら調べてみると、日本で最も酒蔵が多い都道府県が新潟ということなので、好みの日本酒を見つける分にはこれ以上ない選択と言えますが、今後のサービス展開を考えるなら新潟県以外の酒蔵も参加してほしい。
とはいえ、初心者向けのサービスなので、この割り切りは構わないと思いますね。
あくまで初心者向けである

量も銘柄も少ない本サービスは、ターゲット層がハッキリしている。そう、初心者です。
そのため、日本酒が好きな人やある程度の銘柄を呑んできた人達にとっては、さほど魅力的なサービスには映らないだろう。
なぜならば、
自分の好みを把握している&四合瓶のほうが安い
からだ。
四合瓶は、銘柄にもよるが3,000円以下で買える日本酒が多く、自分好みの日本酒を発掘しきっている人にとっては、わざわざ四合瓶よりも少ない量の日本酒にお金を払うか?と問われれば微妙だと思う。
だが、個人的にはこれだけハッキリとしているほうが良い。
SAKE POSTの詳細と注意点
SAKE POSTの詳細については各自で確認してほしいところではあるが、注意しておきたい点やプランの説明はしておいて損が無いと思うので、その辺りについて触れていく。
プランの説明とオススメ
SAKE POSTを始めるうえで、プランの選択が必要になる。
プランは3種類あるが、3番目は1,2番目の合体プランなので、選択肢としては1,2番目を選ぶのが良い気がしている。
- 日常酒プラン(月額1,210円+送料264円)
- 吟醸酒プラン(月額1,980円+送料264円)
- ダブルプラン(月額3,190円)
というものの、日本酒初心者の儂を含めて値段的に日常酒プランを選びそうになりますが、過去に何度か訳も分からず日本酒を呑んだ感覚でいうと吟醸酒のほうが良い気がする。

こちらの記事でも、
日本酒初心者の方は、精米歩合の数値が低く、すっきりとした味わいで醸造アルコールを添加していない「純米吟醸酒」や「純米大吟醸酒」を選ぶのがおすすめです。
と書かれており、その通りで行くと純米吟醸酒や純米大吟醸酒を取り扱っている吟醸酒プランが適切な気がしますね。
もしくは日常酒プランと吟醸酒プランの合体プランであるダブルプランを選択するのもアリかと。
注意しておきたいポイント
SAKE POSTには、契約に際していくつか注意点があるようなので、注意が必要です。
- 支払いがクレジットカードのみで口座引き落としに非対応
- 初回申し込みから3ヶ月は解約できない
- 最低申し込み期間内の定期便スキップが不可
- ポストに入らないと手渡しでの配送になる
支払いがクレジットカードのみ
ブランドに縛りはないようですが、支払いはクレジットカードのみです。口座引き落とし等には対応していません。
まぁ、いないと思いますがクレジットカードを持っていない人は先に作る必要があります。
最低契約月数が決められている
他のサブスクとかと同じように、契約同月内に解約できると思うかもしれませんが、このSAKE POSTは最低契約月数が決められています。
それが、3ヶ月です。
3ヶ月が過ぎないのと契約の解除が出来ないので、ひと月だけお試しーとかはできませんので、ご注意ください。
定期便スキップは3ヶ月過ぎた後
定期便スキップを知らない人向けに簡単に説明すると、「その名の通り、配送をn回分、先送りしてもらう」です。
もちろん、スキップした分は請求もされませんし、一々、契約を解除してし直す手間もありませんので、ご自身の状況に応じて使い分けが出来るので、あると便利なサービスです。
この定期便スキップ機能がSAKE POSTにもありますが、こちらを利用できるのは最低契約月数を過ぎた後からになります。
ポストに入らないと手渡し
配送には、通常の宅配ではなくネコポスという日時指定、手渡し無しのポスト投函の配送サービスを利用して届けられます。
が、何らかの理由でポストに入らないと手渡し配達に切り替えられます。
不在票到着から7日以内に受け取らないと、返送されます。
そのため、ポストの中にチラシがびっしり入っている人や、ポストが薄くて小さいタイプ、チラシが邪魔でポストの投函口をビニールテープでふさいでいる人は要注意でしょう。
※プランの変更は初月から可能
最低契約月数は決まっていますが、その期間内であってもプランの変更は可能です。
そのため、初月は日常酒プランを頼んでみて、呑んでみた後に吟醸酒やダブルプランに変えるという方法もあるので、プラン変更機能の初月対応は素晴らしい。
最後に…
この記事のまとめと感想的な何かを書いて終わりにしようと思う。
まとめ
- 日本酒を良く知らない初心者向けのサービスである
- 少量の呑み比べができ、好みの日本酒を見つけるプロセスを最短化
- プランは日常酒プラン、(オススメ)吟醸酒プラン、ダブルプラン
- 支払いはクレジットカードのみ
- 最低三ヶ月は契約を続けること
- 定期便スキップは三ヶ月目以降、プラン変更は初月から可能
- ポスト投函できないと普通配達になるため、ポストは要確認
冒頭で書いたように、日本酒を良く知らない分からない人向けのサービスとして本当に有能で素晴らしい。
もちろん、四合瓶を1本買うよりも高いが、初心者が日本酒選びに苦労するプロセスを短縮できるようになると思えば、長期的な目線で見れば、むしろ割安とさえ思える。
日本酒がちょっと気になっている、居酒屋とかで定番のビール以外のお酒を開拓したい、日本伝統のお酒を呑んでみたい。
そういう人にとっては最初の入り口として、素晴らしいサービスではないだろうか?
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