2022年8月25日にソニー・インタラクティブエンタテインメントはPS5の本体価格を値上げすることを発表しました。
それにより、通常版は60,478円(税込)、デジタル・エディションは49,478円(税込)となり、5,500円ほど値上げになるニュースが出ると、TwitterなどではゲーミングPCを買おう!!というツイートが散見されるように。
しかも、見てみるとゲーミングPCはお買い得とか長期で見れば安いとか色々と書かれているようなので言いたくなった。
そもそも何故この記事を書いたのか?
ちょっとだけ愚痴を書かせてください。
正直、取り上げるつもりはありませんでしたが、PS5値上げでSNSでもゲーミングPCを買おうみたいな発言や勧めることが多く見受けられて流石にいてもたってもいられませんでした。
というのも、それらを見た私としては
耳障りの良いことばっかり書いてるから
この一点がどうにも我慢できませんでした。
ゲーミングPCであれなんであれ、PCに触れる機会が設けられることはいいことだし、元自作PC民の私からすれば大歓迎!!
けど、ちょっと良いことばっかり言い過ぎ。
PCは言っちゃ悪いけど、ローテクです。機械としてはハイテクなのよ?けど、いろんなトラブルが発生したり、自己解決したり、場合によっては電気や電力なども考えないといけない機械。
そんなPCに対して良いことばっかり言っている奴らにちょっとというか大分腹が立ったので書きました。
つまり、自己満足記事。笑
値上げを機に買うのは衝動買いと同じ
ではでは、話を元に戻して、”なぜPS5の値上げを機にゲーミングPCを買ってはいけないのか”というと、衝動買いに近いと感じるからです。
というのも、言っちゃ悪いんですが、
2年間もPS5が買えない時点でゲーミングPCを買う機会なんていくらでもあったでしょ?
って話ですよ。
ただ、この2年間の間にゲーミングPCやPS5をめぐる環境っていうのはだいぶ変わってしましました、例を挙げていくと…
- マイニング需要でグラボが異常と言える高騰
- ロシアウクライナ問題やコロナで半導体不足
- 円安
- PS5の転売ヤー買い占めによる供給不足
そのため、それらの機会を待っていたがいよいよゲーミングPCを買おうっていうなら、いざ知らず。
値上げを動機にゲーミングPCを買おうっていう人は、手に入らないイライラと5,000円値上げという感情で買おうって言うんだから衝動買いの何物でもないかと。
オススメしない理由
PS5値上げを機にゲーミングPCを買おうっていう人は衝動買いと同じだといいましたが、ここではもう少し具体的に何が理由でゲーミングPCをオススメしないのか?という点を説明していきましょう。
私が思うに理由としては、全部で5つあります。
- ゲーミングPC一式を揃えると20万を超えるため
- 何でも出来るが通常の利用範囲ならコスパが悪い
- PCのソフト・ハード両面の知識が必要になるから
- PCそのものがデカいのでスペースを取ってしまう
- PS5のコスパお化けっぷりには負けるから
それぞれを詳しく解説していきます。
ゲーミングPC一式揃えると高い
基本的にゲーミングPCというのは高いです。
なぜかというと、PCを構成するパーツを比較的に高性能にしなければならず、特に映像処理に関するパーツ”グラフィックボード”(通称:グラボ)は重要です。
それも相まってゲーミングPCを各PCメーカーで買うと結構な値段になる。
パソコン通販大手のドスパラで出しているゲーミングPCガレリアを例に挙げますが、安くても129,980円です。
で、当然、PCを買っただけでは性能をフルに生かせません。
ゲームをするならリフレッシュレートや応答速度が重要ですが、最近は4Kに対応していることもあるので、それに対応したモニタ、つまりゲーミングモニタを買うことになります。
4KのゲーミングPCモニタとなると安くても6万円台からになるので、ゲーミングPCと組み合わせて既に19万近い出費。
ここにゲーミングデバイス(マウスやキーボード、ヘッドホン)を追加すると、ヘタすれば25万円ちかい。
分かります?言っちゃ悪いんですが、PCゲームをするための初期投資が20~30万するんですよ?
PS5が6万で手に入ることを考慮すると、ゲーミングPCを買うのってそんなに魅力的に映りますか?俺には映りません。
通常の利用範囲ならコスパが悪い
ゲーミングPCをオススメする人たちの理由の多くに書かれているのが、「高性能だからなんでも出来る」って意見。
確かに、ゲーミングPCは人間でいう頭脳に当たるCPUも性能が良いので、大抵のことは何でもこなしてくれるのはその通り。
ですが、問いたい。
いったい何するんですか?
と。
仕事でがりがり使うならいざ知らず、ゲームをするためだけに買った人が高性能なPCで何をするんでしょう?
例えば、ゲーミングPCを使って、
- youtubeを使っての配信や実況動画の投稿
- 動画や画像の編集作業
- ゲームや音楽などの創作作業
- AI(プログラム)などの開発
などなど、いわゆるスペックが高くないと難しいような作業をする予定なら良いんですが、ゲームをしたいがためにゲーミングPCを買った人がこれらの使い道を考えてるとは到底思えない。
んじゃ、逆に一般的な使い道を想像すると、サイト閲覧やゲーム、動画視聴、Amazonや楽天市場などのECサイト関連でしょうけど、これらを別にPCでやる必要ないよね?
動画視聴なんて椅子に座ってまんじりと見てるよりも、ソファやベッドに転がってみてる方が楽でしょ?
サイト閲覧は画面が大きいほうがやりやすいだろうけど、それも普段からスマホで見慣れているわけだしわざわざやるぅ?って話。
こうなると、ゲーミングPCとはゲームだけをする専用機にしか見えなくなってきましたね。
PS5もゲーム専用機ですが、PS5は6万円でゲーミングPCは20万前後…はてさて、そこまで大枚はたいて買う価値あるかな?
いや、無い。
ソフト&ハード両面の知識が必要
ゲーミングPCは大きな意味でいうと自作PCなので、拡張性が非常に高いのが特徴です。
古くて使いにくいパーツがあれば交換すればいいし、新しいパーツを追加することで今までできなかったことに対応させることも容易に出来ます。
ですが、その分、自力で解決しなければならなくなります。
というのも、ゲーミングPCはメーカー製と違いあまりサポートが充実していないためです。
もちろん、いまは門戸が広がっているのでサポートの充実は凄いものがありますが、サポートにはお金が掛かるので基本は自力解決を目指す感じになります。
そのため、PCに関するソフトやハードに対する知識が必要になります。
例えば、以下のケースは私が実際に自作PCを利用していた時に、ぶつかったトラブルのほんの一例です。
これを見て、どれぐらいが自力もしくは検索することで解決できますか?って話です。ちなみに私は全部解決しました。笑
必ず起きるわけじゃないですが、簡単なトラブルなんて日常茶飯事。
トラブルに対処できないもしくはできそうにないならゲーミングPCはオススメしません。
PCケースがデカいので場所を取る
現在、部屋にスペースがある分には良いですが、PCケース自体かなり大きいです。
先ほどガレリアで最安129,980円のPCですが、サイズが”220(幅)×440(奥行き)×425(高さ) mm“とかなり大きいです。
イメージ的には、電子レンジを半分にカットするとそれぐらいかな?
画像のPCケースだと更に大きくて207(幅)×464(奥行)×504(高さ) mmになり、比較として一般的なコミックと並べましたがかなりデカいですよ。
で、これらを基にデスクの上にPCを置くスタイルでレイアウトを想像すると…
- 置けるモニタのサイズはおよそ24インチ前後
- キーボードはテンキーレスのみ
- マウスを動かせるスペースは23cm前後
こんな感じで、80cmと100cmだと選べるデバイスやマウスエリアの確保がかなり違ってくる。
更に、椅子を買うと椅子を動かすためのスペースが必要になる。例えば、私を基準とした場合になるが最低椅子を動かせるスペースとして60cmは必要である。
これは、デスクの奥行とは別で必要になっているのでデスクの奥行きをとればとるほどそのスペースは広くなる。
さて、ここまで話をしましたが、そんなスペースあります?
自宅にテレビも何もなくそれぐらいのスペースを確保できるなら良いですが、そうじゃないならかなり邪魔になるはず。
そういう意味でもゲーミングPCはオススメしないですね。
あと、最後に言っておくが、よく見るPCデスク周りのレイアウトはあんな感じならないからな!!(戒め
値上げしてもPS5はコスパお化け
さてと、いよいよ本題ですが5,000円の値上げをしたとしてもPS5のコスパはお化けなんです。
それを証明するわけではありませんが、PS5の性能をPCで再現したらどうなるか?っていうのはいろんなサイトでも検証していますが、だいぶ分かりやすい動画を見つけたのでご紹介。
こちらの動画で、PS5と同程度の性能をPCで構成するとどうなるかっていう解説しています。
が、結果として12万円前後かかるとのこと。
この動画での話はパーツやケース、OSを買ってきて自分で組み立て場合に限った値段ですが、これに近いスペックをガレリアで選ぶとなるとどれになるか?
答えがGALLERIA RM5R-R36という価格が169,980円というPS5のおよそ3倍に相当するPCです。
正直、コストパフォーマンスという点で言えば、PS5が値上げしたとしてもCS機という点を除いてもお化けすぎる。
ランニングコストの話
ランニングコストはどうなの?
では、以下の条件でコストを算出しましょう
- 商品と価格は以下のとおりとする
- PlayStation5:60,478円
- Gaming PC:169,980円
- PlayStation5に限り下記の契約を交わす
- PlayStation Plus プレミアム10,250円
- 電気、ネット、ゲーム代は共通
年数 | PlayStation5 | Gaming PC |
---|---|---|
1年目 | ¥70,728 | ¥169,980 |
2年目 | ¥80,978 | ¥169,980 |
3年目 | ¥91,228 | ¥169,980 |
4年目 | ¥101,478 | ¥169,980 |
5年目 | ¥111,728 | ¥169,980 |
6年目 | ¥121,978 | ¥169,980 |
7年目 | ¥132,228 | ¥169,980 |
8年目 | ¥142,478 | ¥169,980 |
9年目 | ¥152,728 | ¥169,980 |
10年目 | ¥162,978 | ¥169,980 |
11年目 | ¥173,228 | ¥169,980 |
今回は条件を画一化させていますが、
- steamのセールは値引き率が異常な点
- ゲームを買う本数や新作の割合
- 消費電力による電気代の過多
などがあるため、もう少し上下に振れることはありますが、Gaming PCがPS5のランニングコストを超える為には11年掛かります。
それに、このコスト計算はPS5と買った時のGaming PCで比較した価格なので、もう少し現実に沿った話をすると…
11年も経てば、グラボも古くなるので買いなおしが発生します。
規格が変わっていなければグラボだけで5~7万円、規格が変わっていればパーツもしくはPCの買い替えが発生する。
PS5も多分、11年も経過すると新しいのが出るのでは?と思ってます。
日本でPS4が発売されたのは2014年で、PS5が発売されたのはその6年後2022年なるので、その辺りで新しいPSが発売されるのではないかなーとも思っています。
その辺りを含めると、まぁまぁこんなもんでしょって感じ。
最後に
ゲーミングPCを買うなとは言いませんが、買うには相応の目的やお金が必要ですし、高性能だから何でもできるというのは何でもやる人たちがいう言葉であって全員が全員当てはまるわけじゃない。
だからこそ冷静に考えてみてほしい。
コメント
コメント一覧 (2件)
PS5は中古ソフトを買って売れるので、ランニングコストもPCとは次元が違います。
今回はあくまで画一化させたランニングコストでお話ししましたが、中古販売を含めると結構複雑になりそうです。
PCなんかもパーツ単位で中古販売ありますが、年数が経っているとそもそも買取しませんし。
やっぱり、なんだかんだいってPS5はコスパお化けという認識は崩れないですね。笑