今回はちょっとニッチな商品のレビューです。たぶん、多くの人には要らないであろう特化アイテムです。
それが、BUFFALOのWI-UG-AC866/Nという商品で何が出来るかって言うと有線LANしかない商品に使うことで後天的にWi-Fi機能をつけるアイテムなんですが、そんなアイテムのレビューになります。
商品情報
- nasneをWi-Fi化できる
- インターネット接続が簡単
- 機能特化なのに6,980円と高い
- nasneの貴重なUSB端子を使う
製品の基本情報 | |
---|---|
802.11n, 802.11b, 802.11a, 802.11ac, 802.11g | 最大866Mbps/最大300Mbps |
USBバスパワー | L字LANケーブル(1m×1本) |
本機はWi-Fi子機でしかないため、これ単体で運用というより有線LAN経由でインターネット接続をしている機器に対して使用するアイテムです。
初代と同じくUSBバスパワーなのは助かりますが、11acに対応したことで通信速度と価格が上昇したのが痛い。
良い点
- nasne(ナスネ)をWi-Fi化できる
- 開封からWi-Fi接続までが簡単
nasne(ナスネ)をWi-Fi化できること
正直、この製品を買った9割の人が目的がコレだろう。(私もそうですが…
有線接続のみnasne(ナスネ)のWi-Fi化
そもそも、nasne(ナスネ)ってなんぞやって話からしますと
- nasne(ナスネ)とは
-
SIEが開発と販売をしていたデジタルチューナーおよびハードディスク・レコーダー機能を搭載したネットワークストレージ(NAS)です。その特徴はPlayStationを経由することでテレビが見れるというもの。
2012年の発売から根強い人気があったが、2019年に終売した。
その後は、姿を消すものと思われたが、2021年にバッファローがSIEの協力を得て製造・販売を継承する形でまさかの復活を果たす!
ということで、このnasne(ナスネ)があると、テレビが無くてもテレビ番組が見れちゃうので、個人的には大助かりなわけですよ。
なんですが、便利なnasne(ナスネ)さまにも弱点があって、それが「有線LAN接続オンリー」ってこと。
テレビのアンテナケーブルとWi-Fiルーター双方の有線接続にしか対応しておらず、これだけならいざ知らず、お家によってはテレビのアンテナケーブルとWi-Fiルーターに距離があることもあるため、部屋をケーブルが駆け巡ることになりかねない。
我が家の場合は
「Wi-Fiルーターとアンテナケーブルまでの距離が2mかつベランダに出るための窓がある」
という最悪な状況
上に書いたような我が家の状況でしたので、ベランダに出るための窓の側にはケーブルとコンセント付近には束ねられたケーブルの山という…別に気にならない人もいるんでしょうけど。
そんな状況の改善に本機が助かりました。具体的に本機を使うことでどうなるのか?
ただ、それだけなの。2mにおよぶLANケーブルが無くなるだけなんだけど…それの何が良いのか。
- LANケーブルに引っ掛かった際の怪我のリスクが無い
- 出費リスクが減る
- 掃除がしやすくなる
- 配線が散らばらず一か所に集められる
- 太陽光や結露などによる製品の劣化を予防
有線接続からWi-Fi化するだけで、これだけの恩恵に預かれるので、侮ってはいけない。
開封からWi-Fi接続まで簡単に済む
最近のWi-Fi子機は、WPSやAOSSボタンに対応していることが多いのですが、本機も例に漏れずWPSやAOSSボタンに対応しているのは助かります。
ちなみに、WPSやAOSSボタンに対応しているメリットとしては、
- パソコンでの接続設定が要らない
- ボタンを押すだけで簡単に繋がる
このあたりがありますね。特に、最近はパソコンでの接続設定が上手くできない人もいたりするので、こういう簡単に使えるようになる機能が付属している製品はとても良い。
そして、本機のセットアップ手順もシンプルでして、
- USB差し込み口に本機を差す
- 本機のWPSボタンを長押し
- ルーター側のWPS/AOSSボタンを押す
- しばらく待てば接続完了!
手順に書き表すと分かりますが、ほんとWPSやAOSSボタンに対応していると簡単過ぎる。ただし、問題が無いわけでもありません。
- 古いW-Fiルーターの場合非対応の可能性
- PCでの初期設定が初めてなら難しい
個人的に、本機を買おうと思っている人の中で
- ルーターの知識に疎い人
- 自力解決が出来なさそう
- すぐ近くに聞ける人がいない
こういう人たちは、やめたほうが良いかもしれない。6,980円が無駄になってしまうかもしれないからね!
悪い点
- 機能特化アイテムの割に高い
- USB端子を使うこと
機能特化アイテムの割に高い
製品として不満な点はほぼないんですよね。というのも、元々悪い点かな?と思われる仕様部分に関しては納得しているので…。
ただ、唯一自分でどうにもならない点で言うと価格ですか。
製品名 | 価格 |
---|---|
WLI-UTX-AG300/C(初代) | 2,930円 |
WI-UG-AC866/N(本機) | 6,980円 |
初代から本機に移り変わった際に、大きな仕様の変更といえばワイヤレス通信規格IEEE802.11acが組み込まれたことなんですが、それだけで価格が4,000円ほど上乗せされるのは良くないですね。
USB端子を使うこと
Wi-Fi子機は総じて、差込口としてUSB端子を使います。本機もその例に漏れず、
- USB差し込み口
- 有線LANポート
上記を1つずつ使用しなければなりません。
特にnasne(ナスネ)に対して本機を使おうとする場合には特別注意が必要になります。
USB差し込み口が1つしか無いため
nasne(ナスネ)のUSB端子はHDD容量の拡張に際して使うのですが、そのUSB端子をWi-Fi化するために使用しますので、今後拡張が出来ない事と同義です。また、USBハブも使うことが出来ません。
なので、この点は悪い点だなというより「仕様的にあきらめざるを得ない」って言った方がいいかもしれません。
気になる点
- 機能が特化し過ぎてる
- nasneよりも少し大きい
- USB差し込み口が緩い
- ソニー製nasneでの動作確認が取れてない
機能が特化し過ぎてる点
製品情報にも書きましたが、本機はWi-Fi子機でしかなく、端的にいえば「有線接続をWi-Fi化する」っていう機能だけを有したアイテムになります。
さらに言えば、このアイテムは既に言っているようにnasne(ナスネ)をWi-Fi化するために買っているのが多い。
使う人が使えば良い製品なんだけど、一般的にどうかっていうとWi-Fi化しなきゃいけない事情は少ないだろうし、Google検索でWi-Fi化するために調べ上げて製品を購入する人は、大体知識もある人でしょう。
ですから、悪い点とまでは言えず、どちらかというと微妙だなと思われます。
nasneよりも少し大きい
私もそうですが、本機を購入する目的の多くはnasneのWi-Fi化だと思われます。すると、気持ち的にはジャストフィットというか見た目に違和感が無いのを想像しますよね?
ですが、実際には…
このようにnasne本体に比べて少し大きいように感じますね。まぁ、別に製品に問題があるわけじゃないので良いんですけど。
USB差し込み口が緩い
Amazonなどのレビューを見ても私と同じことを書いている人が見当たらないので、私が持っている機器がそうなんだと思われますが、USB差し込み口の可動部分が緩いのが気になりました。
- USB差し込み口を回転させて
- WPSボタンのある部分を回転
- 装着
この手順で、nasneへ取り付けるわけですが、この2番に当たる部分の可動が緩すぎて、WPSボタンを押す際の圧力に負けて簡単に回転しまいましたので、その点は減点です。
ソニー製nasneでの動作確認が取れてない
本機を買う目的の9割がnasneのWi-Fi化と書きましたが、そもそもnasneはSIE製とバッファロー製の二つがあり、本機はその内、バッファロー製のnasneでは動作確認が取れています。
対して、SIE製nasneでは公式に動作確認が取れていません。そのため、ちゃんと動くか保証が無いのですよ。
既に多くの人が試して問題が無いケースが殆どでしたが、中には、
ネットワーク接続が不安定になった
という人も居るので、ここは買う人にとって不安材料でしかないので、この点もきになるますね。
最後に…
本機はWi-Fi化をすることだけに特化したアイテムということでニッチ過ぎますが、個人的に目的に合ったニッチ商品というのは結構惹かれます。
今回に関して言うと当初の目的であったnasne(ナスネ)のWi-Fi化が実現したので本当に助かりました。
ただし、機能特化の割に6,980円と高い点やnasneに限ればHDD容量の拡張が出来なくなるなどのリスクがあるので、リスクと釣り合うかというとちょっと怪しいですねぇ…。
私個人としては、そのリスクに合うだけのリターン(nasneのWi-Fi化)があったので問題無しですが。
最後に一言!
nasneをWi-Fi化させる人が多いのに、LANケーブル1mってどうなん?
要らんのでは?
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