11/1に耳を塞がない完全ワイヤレスイヤホン「nearphones」第二弾として発表されたのがHA-NP50Tです。
製品を見ていてちょっと面白そうだなと思ったので気になる点も含めて個人の所感を書いておこうかなと。
製品ページを見ての感想を一言で
私が気になった本品の製品ページを見ての感想を一言でまとめると…
場面で使い分けるなら良き!
ただメインとしてはどうか?
”ながら聴き”をメインコンセプトに据え、使いどころがハッキリしている「nearphones」第二弾の本機。
”ながら聴き”をしたい場面で使うのが基本となるので、場面ごとに使い分けする複数持ちの一つなら非常に利便性の高い製品と思う。
逆に、どんな時でも比較的使えるイヤホンとして本機をを買い求めるのは適当ではないような印象を受けた。
好感が持てる点
さて、本製品の好感が持てる点を列挙していきたいと思います。
- 周囲の音が拾いやすくなる
- 作業音によって途切れることが無い
- 耳に合わないなどの問題が無くなる
- 重量が軽く、長時間利用できる
- バッテリー駆動時間が9.5時間と長い
- 片耳時のタッチ操作が豊富で便利
周囲の音が拾いやすくなる
SonyのLinkBuds以降、徐々に認知されつつある耳を覆わないオープンイヤー型ということで、これらの最大のメリットと言えるのが”着けながら周囲の音を拾える”点である。
いまのカナル型イヤホンの多くには、外音取り込み機能を搭載しているケースが多い。
外音取り込み機能とは?
イヤホンに内蔵されたマイクを使用して、周囲の環境音を取り込む機能のことを言います。ノイズキャンセルとは異なり、環境音を打ち消さずにお届けします。
私もSonyのWF-1000XM4を使っていて、そちらにも外音取り込みモードはあるが、気づかない場面がわりと多い。
例えば、電車が遅延したりするとアナウンスが流れる。
しかし、私(WF-1000XM4)はノイズキャンセル&音楽を聴いているので、気づきにくいうえに「あ、アナウンスしてる!」と気付いて外音取り込みモードを起動した頃には、アナウンスが終了している。
音に没入するという意味では、ノイズキャンセルやカナル型イヤホンって便利なんだけど、その場その場で瞬間的に音を拾わなければならないようなシーンだと外音取り込み機能を含めカナル型はわりと適さない。
その点で考えると、つけたままでも周囲の音を拾えて必要な情報をそのまま取得できるのは良い点だと思う。
作業音によって途切れることが無い
“ながら聴き”といえば、個人的にはBluetoothスピーカーにつないで聞くもしくは、通勤・通学で使うカナル型イヤホンを使うかの二択であったけど、それぞれデメリットが存在していた。
ですが、耳を覆わないオープンイヤー型の本機は、上記のデメリットを無くすことが出来るので凄く便利に感じる。
私は家事(食器洗いや洗濯、掃除)などをする際は、Alexaやテレビ、スマホでニュースや音楽をかけて作業することが多いのですが、水を流す音などの作業音でかき消されてしまい、「あれ?なに!?」みたいなことがしばしば。
耳元で音が聞こえれば、聞き逃したということも減ります。更には、危険やインターホンなど様々な音を拾えるのでこの点も良いなと思いましたね。
耳に合わないなどの問題が無くなる
耳を覆わないオープンイヤー型の本機は、当然のことながら耳穴にイヤーピースをフィットさせる必要がありません。
これには私大歓喜ですよっ!
というのも私は…
右左で耳穴の大きさが違うため、サイズが合わないため、入れるというより、耳たぶを下に引っ張って押し押し込むようにして入れている都合上、60~90分前後で痛くなることもある。
更に言うと、通勤・通学などで利用する時間よりも、作業中や自宅、ジムなどで使う時間のほうが総合的に長いので、本機はかなり魅力的です。
重量が軽く、長時間利用できる
前述の通り、耳穴には入れませんが、重量も重要です。
というのも、眼鏡をかけた人や耳掛け式を利用したことがある人は分かりますが、長時間、耳にかけておくとその部分が痛くなってしまうんです。
感覚的には、コロナ禍になった直後、マスク装着して耳が痛くなったのと同じと思ってしまえば想像できるかと。
その点も考慮したのか、重量が片耳で8gとかなり軽量になっているのも有難いです。
項目/製品 | [Victor] HA-NP50T | [Cleer] ARC2 | [Soundcore] AeroFit | [Soundcore] AeroFit Pro | [Shokz] OpenFit |
---|---|---|---|---|---|
重量 | 約8g (片耳) | 12.5g (本体) | 約8.5g (片耳) | 約12.2g (片耳) | 8.3g (イヤホン) |
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上記の表は、発売済み/発表された耳を覆わないタイプのイヤホンを幾つかピックアップして公式ページから重量をそれぞれ記載しました。
それらと比べても、本機が一番軽いため「エアリーな装着感」に偽りがあるとは思えないですね。
バッテリー駆動時間が9.5時間と長い
バッテリーの構造とかは詳しくないので、何とも言えませんが重量約8gと軽量なうえに9.5時間持つのは凄いなと。
項目/製品 | [Victor] HA-NP50T | [Cleer] ARC2 | [Soundcore] AeroFit | [Soundcore] AeroFit Pro | [Shokz] OpenFit |
---|---|---|---|---|---|
重量 | 約8g (片耳) | 12.5g (本体) | 約8.5g (片耳) | 約12.2g (片耳) | 8.3g (イヤホン) |
駆動 (本体) | 9.5 | 8 | 11 | 14 | 7 |
駆動 (ケース) | 28.5 | 27 | 42 | 46 | 28 |
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またまた、先ほどの表に駆動時間本体とケース分を追記しましたが、単純な駆動時間でいえばAeroFit Proがとびぬけていますが、重量との兼ね合いで見ると、AeroFitの次に来る性能だなと個人的には思います。
また、9.5時間というのは、9時から18時まで持つと考えれば、十分すぎますね。
片耳時のタッチ操作が豊富で便利
最高だよっ!!
耳を覆わないタイプのイヤホンで必要かどうかはさておき、片耳で可能なアクションが全部で5つもあるのは良い!
カナル型イヤホンで周囲の音を聞きながら作業をするとなると、
- 片耳だけ装着する
- 外音取り込み機能を利用する
このいずれかになるかと思います。
私は片耳だけ装着する派の人間なんですが、片耳だけ装着していると困るのが、”操作が完結しないこと”です。
操作が完結しないということは、スマホを常に持ち歩かなければならず、適宜スマホを見る事にもなりますので、作業に集中したいときに非常に不便なんですよ。
なので、タッチ数が増える=操作数が増える=操作が完結しやすいとなるので、個人的には最高っ!
専用アプリもあるとのことですから、ここから更に細かいカスタマイズが出来るようになると便利さも増しますね。
不安に感じる点
好感が持てる点もあれば不安に感じる点もある。と言うことで不安に感じる点も列挙していく。
- 指向性があるとは言え音漏れの心配
- 周囲の音が聴ける分没入性は低そう
悪い点というより、耳を覆わないが故にどうしても起きてしまう問題であり、想定の範囲内と思っています。
指向性があるとは言え音漏れの心配
「耳を覆わないから音が漏れるよね?」って話です。
製品ページにも指向性をもって音を届けるため、音漏れの低下に繋がると書いてはいるもののが、カナル型と違い遮音性が低い分の影響はあるだろうと見ている。
それを指し示すかのように、製品ページ内での使用シーンを見てみると
- 外でのランニングやジム
- オンライン会議や授業
- お料理の最中
などなど、比較的音漏れがあっても周囲への影響が大きくないところでの使い方をメインに据えているように感じる。
ただ、”ながら聴き”をメインコンセプトに据えているので、想定内といえば想定内ですね。
周囲の音を聴ける分没入性は低そう
環境音を含めた周囲の音を聴けるということは、音に没頭にできないというデメリットを抱える事と同義なので、音の世界に入り込みたい場合には少し不向きかもしれない。
- 通勤・通学で利用する電車
- 人通りの多い人混みetc…
ノイズキャンセルをしても、多少なりとも聞こえてくるレベルの騒音がする電車内だと、だいぶきついのでは?
まぁ、コンセプト通りなので問題とする必要があるかは謎ですが。笑
微妙と感じる点
人によって意見が分かれそうな点が1点だけ。というより、この1点がわりと購入の是非を決めそうなので書いておくべきかと。
- 使える場面が少ないのに19,800円でコスパが低い
19,800円と言う価格設定
指向性をもって音を届けるとはいえ、音漏れを完全に防ぐことは出来ず、周囲の音が聞こえる為、通勤通学で利用する電車内での利用適正は決して高いとは言えません。
- 外でのランニング
- トレーニング中
- オンライン会議や授業
- お料理の最中etc….
実際、製品ページ内でも、使うのに適しているシーンをいくつか紹介しています。
使う場面が限られるということは、1年間における利用時間が少ないということ、つまり、価格(コスト)に対してのパフォーマンスが良いとは言えなくなるため、人によっては高いと感じる可能性があると考えました。
個人として全く問題視していない
ちなみに、私個人として、全く問題視していませんし、むしろ”安いな…”と感じています。理由は主に二つ
- シーンによって使い分けしている
- 想定シーンでの利用がかなり多い
シーンによって使い分けしている
使う場面によって、複数台のイヤホンやヘッドホン、スピーカーを使い分けしていますので、今更ここに一つ増えたところで、別に問題は生じません。
- 通勤や外出用としてWF-1000XM4
- 自宅&作業用としてATH-WS330BT
- 自宅&作業用としてAmazon Alexa
- PS5用として純正ワイヤレスヘッドセット
想定シーンでの利用がかなり多い
通勤・通学でもイヤホンを利用するケースはありますが、日数ではなく、時間単位で考えると、想定シーン(作業、家事、トレーニング、買い出し)での利用はかなり多いので、コスパは決して悪くない。
ただ、これ以上の高価格は厳しい
ただ、耳を覆わないイヤホンでは、個人的に30,000円を超えてしまうと、いくら利用頻度の高い私でも厳しいなと感じてしまいます。というのも、30,000円を超えると
多少の不便さは横に置いて、カナル型TWSイヤホンで良い
となっちゃう。
項目/製品 | [Victor] HA-NP50T | [Sony] WF-1000XM5 | [BOSE] QuietComfort Ultra Earbuds | [Technics] EAH-AZ80 | [Jabra] Elite 10 |
---|---|---|---|---|---|
価格 | 19,800円 | 36,200円 | 39,800円 | 36,630円 | 39,600円 |
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いまや、人気の完全ワイヤレスイヤホンの価格は3万後半から4万円になっており、30,000円を超えだして使い勝手の限られた耳を覆わないイヤホンよりも、もう1万足して人気かつ評価の高い完全ワイヤレスに手を出そうかなと個人的には思ってしまう。
- QuietComfort Ultra Earbudsは11/11時点で最安28,592円なので、より高いと感じやすくなるかも。
〈番外〉ほぼ同時期にAnkerも出す
これは完全とばっちりに近いけど、同じ耳を塞がないイヤホンをAnkerも発表しています。
AeroFit/Proで、価格も16,990円と22,990円で機能や事前の人気注目度的になかなか厳しい戦いになりそうなうえに発売日も11/15とHA-NP50Tの発売日1日前とか、
嫌がらせに近くないか???
と思ってしまったぐらい。あっという間に本機のことなど忘れられて、AeroFitが注目されてて、個人的には、頑張れVictor!と思ってる。笑
万能感は無いが、使い所が面白そうな製品
“ながら聴き”をメインコンセプトに据えているため、本機1台のみであらゆるシーンで使える!という万能感は見られない。
その分、使い所が非常に面白く興味を惹かれる。とうか、是非買いたい!
ただ、悲しいかな、他にも買いたいものが多すぎて優先度が上げられない><
第二弾ということで、他の同じような製品と比べて一日の長もあり、前回からの改良も多く含まれているはずだから、前評判を覆す良い製品であることを願うばかり。
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