最近というか、もうだいぶ前からですけど、家電はネットの方が安いからネットで買え!って意見を見かける。
実際、Amazonや楽天などにも家電量販店のストアがあったり自社で立ち上げているわけで、家電を買うならネットの意見が大多数を占めるのも納得の理由がある。
だが、私としてネットで家電を買うのはリスクがあるので個人的には避けて欲しいと思う。
まずネットで買うメリットは考える
家電はネットで買えというからにはそれなりのメリットがあるわけで、それらを最初に考えてみようと思う。思いつくのが下記の3つだろう。
- 店員とのセールストークが無い
- 面倒な値引き交渉をせずに済む
- 必要な時にすぐ手に入れられる
この辺りはごもっとも!と頷きたくなる。
イヤホンとかしているのに、店員さんが来て声がけしてきた時は、ネットのほうが良い!って言いたくなる気持ちがめっちゃ分かる。面倒よね。
しかも、家電って滅多に買い替えないから、出費もデカいし、給料は増えないし、物価高だしと色々考えると、安く手に入れたいって気持ちも分かる。そうなると、都度、値引き交渉をするわけだが。
あれをしてくれたら値引きする
カード作ったら値引きします
値引きはできませんが、荷運び代を無料に。
これとセットなら2万円お下げします
こう言うのが多くてウンザリするよね。分かる。
それを面倒、邪魔と考えるならネットで買うという選択肢を無碍にすることもできない。
ネットは確認できない故に後悔しやすい
ただ、それでも個人的にはネットよりも家電量販店で買うことをおススメしたい。理由をズバリ言うなら、
後悔しやすいから
これに尽きます。
と言うのも、ネットでは現物を見て判断する事が基本的には出来ません。そのため、製品の仕様から読み解き、自分に合ったものなのか?を判断して買う必要があり、相応の知識が求められます。
例えば、
- 電子レンジには寸法以外の空間指示
- 冷蔵庫の天板には電子レンジの可否
- 液晶パネルによっては斜めから適さない
- 炊飯器には蒸気セーブや蒸気レスがある
一例に過ぎませんが、家電にはそれぞれ特有の知識が必要なことが多くて、安いから、評判がいいからという理由だけで買ってしまうと後悔してしまう可能性があります。
また、製品にもよりますが、家電の寿命を修理時に必要な修理部品の保有期間とした場合、多くの家電は10年前後になっています。
極端な言い方にはなりますが、10年間不満や後悔を抱きながら使い続けるわけで、そうなると色々と考えちゃうわけですよ。たとえば、
自分に合ったものがあったんのでは?
こんな製品を出したメーカーが悪い!
レビューやYouTuberに騙された
こんな風に思ってしまうことは経験則的にあるのでは無いでしょうか?
こういう後悔をしやすくなるので、私個人としてはネットで家電を買うのはオススメしません。
メーカーの努力と買う側の責務
こう書くと、メーカーが悪いんじゃないか?と思ってしまいがちだが、メーカー側に立って考えてみれば、開発に使える人材、期間、費用、売上などの使える資本には限りがある。
なれば、消費者側と違うのは当たり前だろう。
その中で可能な限り消費者の多種多様なニーズに応えようとメーカーも様々な開発がしている。
例えば、テレビは多種多様なニーズという点で非常に分かりやすい。一昔前にはチューナーレステレビなんてものが売れるとは思ってもいなかっただろうが、現在は多くの製品が出ている。
ゲオがオンライン専売として売り出したチューナーレスの有機ELテレビ。テレビの輸出台数世界2位のTCLが発売した55インチmini LED搭載のチューナーレステレビを発売したのも記憶に新しい。
このように多種多様なニーズに応えて開発を続けるメーカーの努力にも限界があり、取捨選択をしながら製品開発をしていると考えれば、その取捨選択された製品の中から自分に適した製品を選び取るのは買う側の責任だと思う。
自分に合う製品を選び取るには?
自分に適した製品を選び取るのは、買う側の責任といったけどどのように選び取れば良いのか?
方法は2つしかないと思う。
- 自分で学び考える
- 他者から聞き取る
家電量販店で買わないかつネットで後悔しないようにすると、自分で学び考えるのがベストだけど、家電についての知識をつけるのが好きじゃないと自分で学ぶのは結構大変。ならどうするか?
他者から聞き取れば良い。家電量販店にはお誂え向きなことに各家電について詳しい従業員やメーカーの人もいる。
そんな人に聞いていけば自ずと答えに近づく。
『専門家に現状の不満点や要望・希望を伝え、それに対する意見を聞き実機を見て買う。』
そうすれば、不満点があろうともある程度は把握できるし納得して買うことも出来るし、次回以降にも使える知識も蓄積される。翻って自分自身の満足度にも繋がる話だ。
しかし、ネットで家電を買う場合はその蓄積が得られず次回以降も失敗をする、後悔が多いなどの問題も十分あり得るためリスクがあると考える。
実機を見て触れて己の直感を信じる
専門家の意見を聞いたからそれで全てが決まると言うわけではない。
買う最後の一押しは、やはり自分の感覚なのだ。
論理的な思考で物事を考えるのも必要だが、なんとなく嫌だなとかそういう直感が働いた時は言語化できなくても不都合や不満、不安があって働いていると思うから、直感に従ってみるのも様子を見るのも一つの考えだと思う。
そしてこの感覚を働かせるには、実物を見るというのが非常に効果的であると言える。
優先順位付けで後悔は減らせる
ネットで買うメリットとネットで買うのをオススメしない理由双方を書いてきましたが、それでも安さは魅力的ですよね。それならば、後悔しないまでは行かなくても、後悔を少しでも減らしてネットで買うことはできないものか?
そんな願いに対する私の答えとして、
- 自力で必要な知識をつける
- 優先順位でハッキリさせる
必要な知識のつけ方は人それぞれなので、省略するとして優先順位をどうつけたらいいか?というアドバイスを少ししておこう。
- 必須/あれば良し/不要グループを用意する
- 付箋に思いつく限りの希望を重複問わず書く
- 書き終わったら①のグループに振り分ける
※付箋に思いつく限り希望を書く際は、「もうこれ以上でない!」ってぐらいまで出すべし。
このように優先順位をつけていくとそれに沿って製品の絞り込みをしていけば良いので、大きな後悔は少なくなるだろうと思われる。
注意すべきは”あれば良し”である。
更に後悔する要素をそぎ落とすなら、ポイントがあります。
“あれば良し”を極限まで削る
削ると言う表現は、ちと物騒だが“あれば良し”に分類されている項目を必須か不要どちらかに移して”あれば良し”の機能を少なくするということ。
というのも、この”あれば良し”にも、3つの種類がある。
- 不要寄りのあれば良し
- 必須寄りのあれば良し
- 使うか分からないけどのあれば良し
この3つだが、その中でも特に問題なのは、使うか分からないけどあれば良しにした機能だ。
とりあえずとか使うか分からないけどみたいなニュアンスであれば良しに入れてて良かったと言う経験は殆どなく、むしろ後悔することが多いので注意すべきだ。
家電なんかは必ず壊れるので、買い替えのタイミングで振り返れば次の買い替えではより良い製品に巡り合うこともできるから、「使うか分からないけどのあれば良し」は思い切って不要にしてみるのもアリだ。
後悔はするものと認識するべし
もう一つ忘れてはいけないことがある。それは、
後悔はするものと考えおく
メーカーの努力で多種多様なニーズに応えようとしても限界があり、100%満足する製品に巡り合えるのは奇跡といえよう。
だからこそ、後悔はするものとして
- 優先順位をつけて後悔しないよう努める
- 予め後悔するであろう点を把握しておく
- 予測し得ない後悔した点は次回に生かす
このようにして、「まぁ、しょうがないよね」と一種の達観を持って次に活かしていこう。
後悔先に立たずが重要である
後悔を減らす方法を書いてきたが、日本にはそれを表す便利なことわざがある。
後悔先に立たず
あらかじめ後のことをよく考えずに事にのぞみ、後で失敗を悔いてもはじまらない。大変なことになる前に熟慮せよという戒め。
コトバンクより
ほんとこの言葉はどんな時にも使える便利なことわざなんで、何かしようと決断する時は是非とも思い出して欲しい。
コメント