スマートフォンの登場以降、徐々に存在が薄くなってきていた時計ですが、AppleがApple Watchを出して以降、人気を徐々に集めているのがスマートウォッチです。
とはいえ、国内ではiPhoneユーザーがとても多く、スマートウォッチも長らくApple Watch一強が続いています。
そんなスマートウォッチ界で頑張っているのが、Android生みの親Googleが出すPiexl WatchやHuaweiにXiaomiなど中国メーカーにGalaxyで有名なSamsungですが、私が期待しているメーカーがアメリカのGARMINです。
GARMINといえば、ランナー向けのスマートウォッチForerunnerが高い人気を誇りますが、その中でもVenu 3は価格は高いですが、カタログスペックが良さげで特にバッテリー持ちについてはかなり良いと思えます。
iPhoneユーザーですし、素直にApple Watchにしておけばいいと思ったのですが、中々興味をそそられる製品でしたので紹介していきます。
- 本体仕様がForerunner 265より良い
- Forerunner 265よりも少しだけ安い
- バッテリー持ちが14日とヘルス目的に合致
- 音楽保存機能がある
- 第5世代光学式心拍計を搭載している
- 他社のスマートウォッチと比べると高い
商品情報
仕様や機能については記載が多すぎるので、詳細は公式サイトの仕様部分をご覧になってほしい。
ヘルス&ウェルネスモニタリング機能には血中酸素トラッキングや睡眠モニタリング、ストレスレベルなどがあるので、個人的に無くて困るような部分は見受けられなかった。
本体仕様
機能以上に注目していたのが本体仕様に関する項目だ。
個人的にだが、家電などの製品に関しては機能は基より機能を十全に使えるためにも本体仕様は非常に重要だと考えている。
レンズ素材 | Corning Gorilla Glass 3 |
ベゼル素材 | ステンレススチール |
クイックリリースバンド互換性 | あり (22 mm) |
サイズ | 45x 45x 12mm 手首周り適応サイズ: 135-200mm |
ディスプレイサイズ | 直径1.4インチ (35.4 mm) |
解像度 | 454 x 454 ピクセル |
ディスプレイタイプ | AMOLED(オプションで常時表示モード) |
重量 | 30 g (標準付属バンド込み:47 g) |
防水等級 | 5 ATM |
稼働時間 | スマートウォッチモード: 約 14 日間 バッテリー節約スマートウォッチモード: 約 26 日間 GPSモード: 約 26 時間 マルチGNSSモード: 約 20 時間 マルチGNSS+音楽再生モード: 約 11 時間 |
充電方式 | Garmin独自の充電ケーブルによる有線充電 |
内蔵メモリ/履歴 | 8 GB |
レンズ素材にはGorilla Glassを、ベゼル素材にはステンレススチールを使用しているため堅牢な作りであることは見て取れる。更にサイズも45mmサイズと他社のスマートウォッチと比べてもサイズ感で不満を抱くことはないだろう。
ディスプレイはAMOLED(要は有機ELの一種)を採用し、発色の良さを実現しつつ解像度も高めとなってる。
動作に影響を与える内蔵メモリは8GBとForerunner 265と同じメモリサイズになっている点も非常に喜ばしい。
好感が持てる点
- 本体仕様がForerunner 265より良い
- Forerunner 265よりも少しだけ安い
- バッテリー持ちが14日とヘルス目的に合致
- 音楽保存機能がある
- 第5世代 光学式心拍計を搭載している
本体仕様がForerunner 265より良い
後述していますが、基本的なスペックについてはランナー向けスマートウォッチとして絶大な人気を誇る同社のForerunner 265とほぼ同じです。
項目/製品名 | Forerunner 265 | Venu 3 |
---|---|---|
サイズ | 46.1 x 46.1 x 12.9 mm | Venu3: 45.0 x 45.0 x 12.0 mm |
ディスプレイ | 1.3インチ | 1.4インチ |
解像度 | 416 x 416 | 454 x 454 |
ディスプレイタイプ | AMOLED | AMOLED |
重量 | 47 g | 47 g |
レンズ素材 | Corning Gorilla Glass 3 | Corning Gorilla Glass 3 |
稼働時間 | スマートウォッチモード: 約 13 日間 GPS+音楽モード:記載無し GPSモード: 約 20 時間 | スマートウォッチモード:約 14 日間 GPS+音楽モード:約11時間 GPSモード:約26時間 |
防水等級 | 5ATM | 5ATM |
内蔵メモリ | 8G | 8G |
後発の製品だけあって、本体仕様の部分ではわりとVenu 3のほうがよりよい性能となっています。画面の大きさや解像度、稼働時間についても良好な数値を出しているのは良い感じ。
特に、メモリについては処理動作にも影響を与えますが、それが8Gというのも評価したい。
Forerunner 265よりも少しだけ安い
同社内で似た本体仕様のForerunner 265と比べますが、後発のVenu 3のほうが幾分か安いです。
項目/製品名 | Forerunner 265 | Venu 3 |
---|---|---|
価格 | 60,800円 | 62,800円 |
2,000円なんて誤差じゃん!と思うかもしれません。本体仕様を向上させたうえで安いというだけでも評価しますね。
いや、まぁ高いんだけどさ…。
バッテリー持ちが14日とヘルス目的に合致
スマート”ウォッチ”である以上、充電するまでのリードタイムは長いほうが良いに決まっているというのが私個人の意見です。
特に、健康(ライフログ機能)を有しているなら、なおさら大事だと考えます。
その点で言うと、GARMINのスマートウォッチは比較的どの製品もバッテリーの持ちが良い!バッテリーの持ちの良さは本機にもしっかりと受け継がれていて、14日(2週間)持つというのは驚異的かなと。
項目/製品名 | Venu 3 | Apple Watch Series 9 | Galaxy Watch6 | Google Pixel Watch |
---|---|---|---|---|
稼働時間 | スマートウォッチモード: 約 13 日間 GPS+音楽モード:記載無し GPSモード: 約 20 時間 | 最大18時間 低電力で最大36時間 | 実使用時間40時間 | 最大 24 時間 |
有名どころの他社スマートウォッチでそれぞれ公式に書かれている稼働時間を記載しましたが、1~2日持てばっていう中でVenu 3のバッテリー持ちが異常と言えるほど長いのはもうお判りでしょう。
音楽保存機能がある
地味にうれしい機能がコレ。
ジムで運動している時に音楽は必須なんですが、一々スマホを持ち歩くのが面倒くさい。
トレッドミルなんか良いんですけど、パワートレーニングとかしていると置く場所は無いし、ポケットは浅いからスマホが飛び出るしで、運動に集中できない!なんてことが頻発する。
そういう時に、スマートウォッチに音楽保存できるとすんげー便利だなって気付くわけ。
普段の生活なら音楽保存機能なんてなくても良い。家の中ならスマホやPCからBluetoothイヤホンやヘッドホンに音楽を流せば済むし、外に出歩く時だってスマホを持っていくから。けど、運動する際は出来るだけ身軽にしておきたいので、あると便利だなという機能としてこの機能は嬉しい。
第5世代光学式心拍計を搭載している
ぶっちゃけ…
第4世代と第5世代でどれだけの差がある知らん
ほんと、この手の技術的な部分はいくら興味があるとはいえ、私でも( ゚д゚)ポカーンなわけで。とはいえ、買うならやっぱ最新式って良いよねって話です。
この第五世代光学式心拍計は、GARMINの中でも高価格帯いわゆる10万超えクラスのfenix 7 Proに搭載されている。
そう聞くと、高いとは言え6万円で最新の第五世代光学式心拍計が搭載されてるのって良いと思うんだ!
※ちなみに、Apple Watch Series 9は第三世代とのこと。同じ技術かは分かりませんが…。
不安に感じる点
- 他社のスマートウォッチと比べると高い
他社のスマートウォッチと比べると高い
Venu 3のみならず、GARMINのスマートウォッチは低価格帯の製品が少なく、全体的に高い。バッテリー持ちの項目で記載した他社のスマートウォッチと比較してみると…
項目/製品名 | Venu 3 | Apple Watch Series 9 | Galaxy Watch6 | Google Pixel Watch |
---|---|---|---|---|
価格 | 60,800円 | 59,800円 | 55,200円 | 39,800円 |
性能が高い分、価格が高いのに個人的にはうなずけるが、安いスマートウォッチを各社展開している中で、6万円を超える高価格のスマートウォッチを買うかって言うと、ちょっとというか大分苦しい気がする。
微妙と感じる点
- 日本であえて買う選択肢を見出し難い
- カラーバリエーションが3Sより少ない
- バッテリー持ち14日間に対する合理性
- 充電時間に関して公称が無い
日本であえて買う選択肢を見出し難い
iPhoneユーザーの多い日本では、同じ価格のSeries 9や安いSEもあるからApple watchで良いよね?
性能に違いは有れど、基本的な機能はVenu 3やApple Watchも同じですが、iPhoneユーザーが6割以上の日本では価格が同じSeries 9やVenu 3より2万円ほどやすいSEがあるApple Watchのほうが購入しやすい。
実際、みんなも町中を歩いてて通りすがりの人のスマートウォッチを見てみると、Apple Watchと思わしきものをつけている人をたくさん見かけると思う。
これは、単純に
- Apple Watchの人気が凄い
- スマートウォッチ=Apple Watchの認識になっていること
- iPhoneとの親和性が高い
このあたりの理由なんだろうなと思う。iPhoneユーザーである私も、バッテリーの持ちやスマート”ウォッチ”の時計部分に焦点を当てなければ、Apple Watchを選んでいたと思う。それぐらい大きな差だ。
この点は、iPhoneユーザーの多い日本では微妙と思われても仕方がない。実際、店頭で見てもApple Watchコーナーは人がいるのにGARMINや他社のスマートウォッチを取り扱っているコーナーには人がほぼ居ない現状がある。
カラーバリエーションが3Sより少ない
Venu 3にはVenu 3Sという画面が少し小さいコンパクトモデルがあるのだが、それと比べてもカラーバリエーションが少ない。Venu 3のカラバリはたったの2色BlackとWhiteだ。それに対して、Venu 3Sは5色と多い。
せめて、もう一色ぐらい用意してもよかったんじゃないっすか?GARMINさんや…。泣
バッテリー持ち14日間に対する合理性
充電するまでのリードタイムが長いということに関してはめちゃくちゃ良い点だというのは間違いない。
ですが、バッテリーの持ちを14日間にする合理的な理由が分からないのである。
というのも、14日間も持たせるために
- それ相応の高性能バッテリーを積む
- 部品やCPUなどの省電力化
- OSの最適化によって消費電力の減少
- その他etc….
色んな事をして実現しているともなれば、価格にも反映されていてその結果が他のメーカーと一線を画す62,800円に表れている。
メーカーが狙っているターゲット層は分からないが、日本でスマートウォッチにポンと62,800円出せる人は少ない。であれば、なおのこと14日間もバッテリーを持たせる合理的な理由の説明がないのは気になった。
14日間にするよりも、1週間に1回60分の充電でOK!しかも価格は4万円!みたいなほうが個人的には嬉しいかな?
充電時間に関して公称が無い
バッテリーが14日間も持つのはすごく良いことですが、それと同じぐらい知りたいのは充電にかかる時間です。
当たり前の話ですが、14日間も持つけどその分バッテリー充電数時間かかりますとかじゃ意味ない。そのため、充電時間についてもあらかじめ知っておきたいのですが…公式サイト内にその記載はありません。
この点については、GARMIN全体として改善してほしい点かなと。
Forerunner 265との違い
前述しているようにVenu 3とForerunner 265は本体仕様が似通っている。ですが、違う点もあるのでその辺りを整理していきましょう。
基本的なスペックについては、ほぼForerunner 265と違いがありませんが、ランニング・スイムやバイク機能では違いが見受けられます。
- 乳酸閾値
- バーチャルパートナー/ペーサー/コーチ
- トライアスロン機能
- アウトドア機能
- トラックラン
- コースポイント表示
- VO2 Max (サイクリング) etc….
最初見たときに、Forerunner 265に「何故トライアスロン機能が付いてんの?」と思いましたが、ランニング/スイム/バイクの3種を合わせると、トライアスロンになることに気づいたら妙に納得しちゃいましたが。笑
対して、Venu 3にはゴルフ機能がありましたwwww
健康が主か運動が主かの違い
正直、スペックも似てて一部の特化機能の違いはあるにせよ、価格も基本的なヘルス機能もあるForerunner 265とVenu 3の違いがなんなのか判断しづらい気がします。
ただ、私個人の感覚としては、
健康かメインか運動がメインかの違い
健康と運動どちらを主にして製品を作ったのか?という風に感じました。
- Venu 3の場合
-
健康を主として考え、
- 健康状態はどうなのか?
- どんな運動をしたい?
- 運動のし過ぎになっていないか?
- そのための機能は何なのか?
という健康になるため、健康であるため、健康を維持するための製品
- Forerunner 265の場合
-
運動を主として考え、
- どんな運動が良いのか?
- その強度や負荷は?
- トレーニングの効果を確認
- より効果的なトレーニングをくみ上げる
より高いレベルの運動をこなすために、健康状態を計るための製品
上記のようにVenu 3とForerunner 265を見ることが出来るのでは?と考える。そう考えると、Venu 3特設ページの冒頭にも「私をとことん知る」キャッチコピーもあながち間違いではないのかな?と思ったりする。
総括(最後に…)
- 本体仕様がForerunner 265より良い
- Forerunner 265よりも少しだけ安い
- バッテリー持ちが14日とヘルス目的に合致
- 音楽保存機能がある
- 第5世代 光学式心拍計を搭載している
- 他社のスマートウォッチと比べると高い
- 日本であえて買う選択肢を見出し難い
- カラーバリエーションが3Sより少ない
- バッテリー持ち14日間に対する合理性
- 充電時間に関して公称が無い
スマートウォッチといえばApple Watch一強ですし、ほんとつい最近、Series 9の発表もあったので、Apple Watchを紹介すればいいところをGARMINのVenu 3を紹介しました。
尤もVenu 3の発売前までは、Forerunner 265で良いっかと思っていましたが、いまのところはVenu 3優勢ですね。というのも、健康のために運動をしたいって人間なので、敢えて選ぶ必要もない感じです。
本体仕様もよく、バッテリーの持ちも群を抜いて高いのですが、他社のスマートウォッチと比べて比較的高価格帯の製品が多いことと国内においてApple Watchの一強に近い状態であることを考えると、中々選択肢として選びづらいところではありますが、刺さる人には刺さる良い製品だと感じます。
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