私は普段からちょくちょく家電量販店に行っていろんな製品を見るのが大好きなんです!
もちろん、テレビも買う前は何度も見に行ったし色んなモデルを確認したりしました。そんなテレビのスペック表に書かれている”最適視聴距離”
55インチテレビは物こそ幅120cmある大型ですが、その最適視聴距離は1m(100cm)と短いため一人暮らしでもテレビを買う際にオススメされることが多いです。
とはいえ、店舗とは違い自宅では見る高さや部屋の広さ、見る番組などの違いがあります。
そこで、実際に私が55インチの最適視聴距離1m(100cm)で見た感想を正直に書きますね!
結論
まず最初に結論から言ってしまいましょうか。
最適というか最短視聴距離
私には近すぎて疲れました。笑
映画などの迫力がありつつ集中して見たい時なんかは1mが良いなーと思うこともあります。が、基本的にはもう少し離れて見るのが良い。
最適視聴距離とは?
最適視聴距離というのは、文字の通り”テレビを見る(視聴する)のに最も適した距離“を言う。
最も適した距離とは何を指す?
最も適した距離とは言うが、具体的には何を以てして最も適した距離というのか?というのが気になったので、定義を調べてみた。
最適視聴距離から視聴すると、視野いっぱいに映像が広がり、映像へ最も深く没入することができます。
SONYより
テレビ画面がもっとも綺麗に見える距離のことです。
Panasonicより
画素の粗さが目立たず迫力のある映像を楽しめる距離
価格.comより
視力1.0の人が視聴する際に、画面の走査線(テレビやディスプレイの画面の水平方向の線の事)が気にならない距離
アラジンより
まとめると、迫力と映像の綺麗さが両立する距離と言うのを最適な視聴距離としているようだ。
視聴距離の算出式について
どのメーカーでもほぼ同じ計算式を使用します。
この計算式には気をつけて欲しい点が2点ある。
テレビの高さとは本体のみを指す
この計算式で言うテレビの高さというのは、あくまでテレビ本体の高さでスタンドの高さを含めたものではないこと。
家電を販売するお店によって、スタンド込みで高さを記載していることもあるので、必ずメーカーの製品ページから仕様を確認してくれ。
解像度によって1.5倍か3倍か決まる
テレビの解像度によって高さの1.5倍にするか3倍するのか?というのが決まります。
フルHDなら3倍、4Kなら1.5倍
今のテレビは殆どがフルHDか4Kなので、どちらかの計算式が適用されます。
55インチテレビの最適視聴距離は?
この計算式を基に我が家にある4K有機ELテレビの55X8900L(4K)の最適視聴を計算します。
テレビ本体の高さ72 × 1.5 = 108cm
家電量販店などでは端数が切り捨てとなっているのか、本機55X8900Lは視聴距離100cmで記載されていますね。
なお、他の55インチテレビでも同じか?という疑問に対しての答えとしては、多少テレビ本体の高さに誤差はありますが、概ね55インチは100cmの認識で問題ありません。
100cm離れて映像を見ての感想
と言うことで、実際にテレビから100cmほど離れて見ることにしました。
- 視界の大部分が映像で満たされるため、迫力を感じる
- 映像以外の情報が少ないので、映像に集中できる
- 画面中央以外の映像は視覚的に入っているはずだが認識しづらい
- 実物感が薄く、浮き上がって見えてしまう
- 近すぎてピントが合わないので、体が強張って疲れる
映像の種類にもよるのかな?とも思って、Youtubeのフリー4K映像やアニメのOP、サッカーやスノーボードなど結構いろんなジャンルの映像を見た感想ですね。
視界の多くが映像で迫力を感じる
テレビとの距離が短いので、半ば強制的に視界の大部分をテレビの映像が占めることになります。そのうえ、これだけ近づいても映像は綺麗なままなので、迫力は凄いですね。
余計な情報が無く映像に集中できる環境
視界の大部分を映像が占めることになりますので、余計な情報が入りづらいです。なので、集中しやすい環境には間違いないでしょうね。
ただ、当方おっさんのため後述する問題点で数分で見るのを辞めてしまいましたorz
中心以外の情報が入ってきにくい
上記の写真は同じ映像の一部を切り取った写真になります。
左側が流れていた映像になりますが、この映像を100cm離れた距離から見ていると、右側の写真のように画面の両端はほぼ見えていませんでした。
視覚の全体に映像が表示されているので、見えていないわけではないはずですが、認識できませんでした。
風景の映像ならこの状態でも問題なかったのですが、他では問題でした。
例えば、テロップや歌詞は映像の下部に、チームスポーツは他の選手や試合の流れ映像の全体に広がっていますし、ゲームは上下の隅にマップ情報やら何やらが記載されているため、それが見えないと自分の状況や映像の状況を把握することができません。
それなら顔を動かしてみれば済む話だ!
という意見もあるとは思いますが、顔を動かすと今度は画面中央の情報が認識できなくなるので、結局、画面中央以外の情報を捨てる以外の道がありませんでした。
ただし、画面の中央以外に注目する情報が無いような映像例えば、スキーやスノーボードなどの個人競技の映像は中心が大変重要なので、この場合は迫力とも相まって凄く良かったです。
実物感が薄れ、浮き上がって見えている
こちらもあくまで感覚的な話になりますが、どうにも映像全体が浮き上がって見えてしまう感覚がある。なんというかこう…現実感が無いというか実物感が抜けている?
映像と手元や周辺などのズレ?整合性が取れなさ過ぎて違和感も凄いですね。
多分、ピントが合っていないのも合わせて起きている気がする。
身体が強張ってしまい、疲れる
ピントが合っていないことや実物感、浮き上がって見えてしまうことなどから体が強張っているのが良く分かる。なぜなら、数分で疲れてしまって映像を見るのをやめたから。
もちろん、これはYoutubeや普段の見る姿勢ではないことも起因しているとは思うが、かなり疲れてしまった…。
特に首回りが酷かった。
まとめ
今回は、あくまで私の感覚になりますが、一般的に言われている計算式は、「最適ではなく最短なのだ」ということを強く認識する結果になりました。
近いことで迫力感のある映像や没入感、集中して映像を楽しむことはできますが、その代償として実物感の薄れや体の緊張、画面の上下左右が情報として認識できないのは痛すぎます…。
正直、店舗では綺麗な映像ばかりで画面の上下左右については認識できていなかったのかも?
最適視聴距離の計算式が悪!と断じることはできません。知らないよりも知っておくほうが選び方の指標にはなりますので。
ただ、それだけを信じて突き進むのはやめたほうが良いでしょうね。