株式会社ドン・キホーテのニュースリリースによると、全国のドン・キホーテ各店で「情熱価格×TCL 4Kチューナー内蔵スマートテレビ」4機種が6月1日より発売になったとのこと。
ニュースリリース内のPDFに記載のあるスペック情報と製品ページを軽くチェックすると、案外アリかなと思う。
そのため、良さげなポイントと逆に不安に感じるポイントの2点について私見を述べていく。
製品ページを見ての感想を一言で
画質に満足するならこれで十分
4K UHD画質でありながら、Algoエンジン IIを積みつつ、HDR10+などの高画質機能にDolby Visionも有している。更に、ゲーム時には120Hzになることも出来る。
スペック上で気になる点といえば、”倍速機能が付いていない”ことぐらいかなと。
ただ、価格は流石”情熱価格”と呼べるほど、このご時世としては安い!
- 43インチ(43P71B)60,280円
- 50インチ(50P71B)69,080円
- 55インチ(55P71B)76,780円
- 65インチ(65P71B)93,280円
標準的な視聴環境が欲しい!ということであれば、個人的にはこれで良いし、より高い視聴環境を!ということであれば、miniLEDや有機ELパネルのテレビ、昨年モデルを求めることをオススメします。
好感が持てる点
製品情報からになるが、個人的に好感が持てるなと思った点は下記の3点。
- TCLとの共同開発でありながら価格が抑えめ
- TCLで2023年に発売したテレビと同じ映像エンジン
- ゲームモードが大幅に強化
TCLとの共同開発でありながら価格が抑えめ
メガドンキのテレビ売り場に行ったことがあるんですが、売り場のかなりの部分をTCLが占めていてかなり存在感がありました。そんなTCLとドンキが共同開発をしたっていうのはかなり驚き。
日本だとあまり聞きなじみのないTCLですが、出荷台数では世界第二位に位置していてハイセンスと並び世界的に有名です。特に昨年は、テレビメーカー?として初めてチューナーレステレビを出したこと界隈では話題になりました。
そんなTCLとの共同開発をしたっていうのだけでも、凄いんですが、それ以上に驚くべき点は価格。
種類もラインナップも多い55インチで76,780円はかなり抑えてます。
試しに、価格.comにて4K液晶&発売日が2023~2024年で安いモデルは2023年発売のREGZA55M550Mが81,000円というのがありますが、初値124,000円前後ということを考えると、本機は初値76,780円って相当すごい。
TCLで2023年に発売したテレビと同じ映像エンジン
テレビにおいて映像を綺麗に見せるため映像エンジンは欠かせません。パネルも重要ではあるんですけどねぇ…。
映像エンジンって重要なの?
映像を綺麗に見せるために映像エンジンが必要という点は理解できても、どれだけ重要なのか?は分かりにくい。
実際には、各メーカーのフラグシップモデルと呼ばれる機種には各社で作られた映像エンジンの中でも最高レベルのものを投入していますし、普及価格帯のモデルにはそれなりの映像エンジンを積んでいて、差別化を図っています。
本機に搭載されている映像エンジン”Algo エンジンⅡ”は、TCLが2023年に発売したテレビにも使用されているので、映像の綺麗さもある程度保証されていると見て良いと思いますね。
- より上の映像エンジンとして、”Algo エンジン MAXⅡ”があります。
ゲームモードが大幅に強化
過去のドンキテレビとの比較になりますが、家電を良く見る私としては一取扱業者としてドン・キホーテをチェックはしていましたが、スペックを見るたびに「ゲームモードの弱さ」が気になっていました。
特にPS5などの最新機種が発売されるとなおさら。
その点においてだけなら、本機はかなりゲームモードが改善されていて、十分使用に耐えうる機能が揃いました。
- ALLM
- VRR
- ゲームアシスタント(DLG 120Hz)
- ゲームアシスタントは55インチ以上でのみ有効
ALLMとVRRは、ゲーマーならほぼ一般的な知識と言えるでしょうが、聞き覚えないのがDLG 120Hzですね。こちら、調べてみるとこんなことが書いてあることを確認しました。
基本的には映像の解像度を下げて,ディスプレイパネルのリフレッシュレートを高めたうえで,映像に超解像処理をかけてディテールを補間することで,高いフレームレートでの表示と映像の精細さを両立するための機能である
4Gamer.netより
一つは4Gamer.netのC845記事からと、もう一つはTCLから発売したC645における記述である。
ゲームプレイ時に応答速度とリフレッシュレートを最適化するために使用されます。DLGにより、映像のスキャンが最適化され、動きの滑らかさと遅延の低減が実現されます。
C645製品ページより
まぁ、サッパリである。笑
上記の内容を読んでみて、なんとなくですがDLG 120Hzというのは下記のようなニュアンスになるのかなと思います。
フレームレートは基本的に60Hzなので、そのままでは120Hzにはなりえない。そこで、映像の解像度を下げてリフレッシュレート120Hzに高める。下がった解像度は、映像エンジンによる映像処理を通すことで、補うことで疑似的に高解像度の120Hzを実現するってこと。
純粋な120Hzではないような気がするが、それでもゲームしている時だけでも120Hzになるのは歓迎だな、うん。
不安に感じる点
不安に感じる?不安に感じそうな点を挙げるとすれば、1点だけかなと思います。
- 倍速機能がついていない
が、反証というほどではありませんがそこまで不安に感じる必要もない理由も簡単に説明しておきますね。
倍速機能がついていない
そもそも、倍速機能ってなんですか?滑らかになるってどういうこと?って疑問もあるかと。
この手の話になると、私はパラパラ漫画を例に例えるのですが、人が1歩だけ歩くというパラパラ漫画を60枚で書くのと120枚で書くのどっちのほうがより滑らかになりますか?って話なら分かりやすい。
60枚で書くのが一般的なテレビで、120枚で書くのが倍速機能という感じです。
倍速機能にすることでより大きな恩恵を受けられると言われるのが、動きの激しい映像を見る場合です。例えば、スポーツや格闘技などがそれに当たりますね。
ですが、個人的には倍速機能は、無くても困らないかなと思っています。理由としては、見慣れていないから。
倍速機能が付いているテレビって42インチ以上じゃないとほぼありませんし、倍速液晶が初めて登場したのは2005年からなので、各ご家庭のテレビが倍速機能無しのテレビもあります。実家も倍速機能ありません。
- 今でこそ、安価なテレビにも倍速機能は搭載されていますが、当時は最新技術のためフラグシップモデルに搭載されているぐらいのもの
もちろん、恩恵が無いということはありませんが、見比べたり激しい映像をよく見たり、元々見慣れていなければ、そこまで大きな違和感を感じません。
つまり、あれば得をしますが、無ければ無いで不都合を感じる事も無い機能だと思うんですよ。
この機能でこの初値は凄い
今までのドンキのテレビって製造メーカーが良く知らないところで不安感もありました。
が、TCLという世界的にも有名なメーカーと手をつなぐことで、ドン・キホーテのテレビに対する不安感も払しょくしつつ、攻めた価格と機能の取捨選択で個人的には選択肢として十分入るなと思いました。
大きくてそこそこ良い映像やゲーム環境が欲しい!というなら、今回のドンキテレビはアリっす。
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