家計簿アプリと言えば、Money TreeとMoneyForward ME、そしてこのzaimがあります。
今回はzaimに触れて利用してみた感想をまとめました。
zaimの良さやどこがイマイチだったのか?さらには、どんな人に向いているのか?などを中心に書きだします。
zaimとは?
zaimについて簡単に説明しちゃいます。
zaimとは、オンライン家計簿サービスです。
DL数も950万と多く、Google PlayやApp Sotreで家計簿アプリと検索すると上位にヒットします。
また、ネット上で家計簿アプリを探していると、おおよそzaimとMoneyForward MEとMoney Treeがオススメされるほどに一般の認知度は他の2つと並び最上位レベルです。
使ってみての感想
結論
使う分には大きな不満は無いけど使い続ける理由も無い
- レシート撮影後に品目の追加やカテゴリの一括変更が出来るなど使い勝手は良し
- プレミアム登録しなくても銀行口座などの連携数に上限が無い
- 分析情報が乏しかったり、クレカがデフォルトで二重計上になっているなどの問題もある
以降では、具体的にどういう点が優れているのか?また、どんなところがイマイチなのかって部分に触れていきます。


優れているところ
- レシート撮影後に品目の追加が可能
- 入出金の履歴が品目がレシートに紐づく形で分かりやすい
- 銀行口座などの連携数が無料で制限なし
- カテゴリの並び替えが出来る
一言で表すと、
「家計簿をつけている人が気になる部分や痒いところに手が届くこだわりが詰まっている」
というところでしょうか。
で、特に優れているところについてピックアップしてご紹介します。
撮影後の品目追加&削除が可能
欠損状態 追加 完成 削除も可能
こちらの写真は意図的に1品目抜いて撮影していますが、レシート撮影で起きやすいのが、このような「品目が正しく認識されない」というケースです。
再撮影をしてもうまくいかない場合は、手入力をせざるを得なくなり、非常に手間が掛かります。
そういう時に便利なのが、個別で品目を追加できる機能です。
これがあれば、一度撮影して1~2つぐらい品目が反映されていないのであれば自分で追加したほうが早くかつストレスなく記録することが出来ます。
”もしも撮影が上手くいかなかったらどうする?”というもしもを考えている点がとにかく良いです。
なお、手入力の場合はこの方法が取れません
あくまで、品目とレシートが紐づいているレシート撮影のみの機能になっています
品目とレシートが紐づいている
ちょっと分かりづらいと思うので画像を用意しました。
履歴をカレンダーで確認した際には、レシート単位で纏められていてそのレシートをタップすると、その時購入した商品の詳細な情報が確認できるような閲覧構造になっています。
これが品目単位となると、単純に情報が延々と伸びていくので確認と把握がしづらい。
複数品目をまとめて変更できる
カテゴリ変更を選択 カテゴリを選び 内訳を選択 まとめて変更
具体的にどういうことかと言うと、その記録内にあるすべての品目を一括で変更できます。
あくまで、”記録内にあるすべての品目”というところが要注意なところで、沢山ある品目の中から変更したい品目だけをピックアップして変更できるわけじゃありませんので悪しからず。
この機能が大いに活きるのが、週1~2回にまとめて買い物をする人です。
例えば、ドンキホーテなどのディスカウントストアで複数のカテゴリ(食品や日用品など)をまとめて買ったとします。
当然、カテゴリが違うので変更するわけですが…。
都度、品目を選んでカテゴリを変更すんの凄くめんどくさい!!
で、めんどくさくなって一つのカテゴリにまとめちゃいたくなるんですよ。
慣れてくると、それでもなんとか家計簿として機能はするんですけど、最初期からそれをするのはやめたほうが良いかなと個人的には思うので、こういう痒いところに手の届く機能は良いです。
連携数に上限が無い

皆さんお持ちのカードとかって全部で何枚あります?
細かいものも合わせると結構な数があると思うんですが、無料だと上限を設けていることが往々にしてあります。
そのため、連携する数を絞ったり、わざわざ有料登録することになったりしますがzaimはその上限がありません。
家計簿アプリなんて、無料で使えればそれでいいや!!っていう人にはメリットです。
カテゴリの並び替えが出来る
最下部のカテゴリ設定 右上の並び替え カテゴリを移動し保存 位置の変更完了
レシート撮影をすると、品目の名前から適当な内訳を選んでくれますが、手入力の場合はもちろんですがレシート撮影したとしても内訳が違うのであれば変更の必要があります。
その場合、よく使うカテゴリを上位に移したいと思うのは、当然のこと。
そのカテゴリの並び替えが出来るようになってます。
あっても無くても正直、構わない機能と言えば機能ですがあったらあったで嬉しい機能の一つだと思いますよ。
イマイチなところ
続いて、『ここがzaimのちょっとイマイチなんだよなー』的なところを解説していきましょ!
- 当該月の家計状況を分析するデータが少ない
- クレジットカードの支払いについて一癖ある
分析データが貧弱過ぎる
予算比 収支-カテゴリ別 収支-口座別 週別/月別/年別
上の画像にあるように予算比/収支-カテゴリ別/収支-口座別での分析情報でそれを週・月・年別で見れるぐらいのわりと簡素な分析情報しかありません。
先月と比べてどうだったのか?とか比較できる情報がほぼ皆無と言っていいです。
無いとイケないというわけではありませんが、家計簿をつけていく目的がそれぞれあるはずで、その目的を達成するのであれば当月の収支や何にお金を使い込み過ぎたかなどの分析は重要です。
そのための分析情報が過多は、目標達成への難易度に直結すると感じるので個人的には重要視したところ。
デフォルトのクレカ払いに問題有り

私が”現金に特化し過ぎてんだろ”と感じた大部分がここです。
要は、
『デフォルトのまんまだと、購入時と口座引き落としで二重計上しちゃってるよ!!」
という話なんですが…。
いや、よくある質問に書く前にデフォルト設定しておけよ!!って話です。
引き落しタイミングは人によって違うので、汎用性を保つためにあえてそういう設定にしているっていうのは納得できるんですが、二重計上は誰も得しないので避けるべきだと思うんですよねぇ…。
プレミアム登録する必要はあるか?

結論だけ言うと、「プレミアム登録で受けられるメリットが薄いので絶対に必要というわけじゃない」が答えです。
- 口座情報をいつでも更新できる
- カテゴリや内訳の追加・非表示などのカスタマイズが可能になる
- ホーム画面に特売情報などの表示するカスタマイズが可能になる
- 総残高の推移グラフの確認
- 履歴の一括ダウンロードおよび一括編集ができる
- スキャナによるレシートの連続読み取り
- 複数アカウントの切り替え
うん、誰が必要なんだろう…?と首をかしげたくなるプレミアムの機能ばっか。
これらの機能に対する個別の意見はこの見出しの下に書いてあるのでそちらを見て頂きたいのですが、個人的にこれらをプレミアムの機能として採用した理由が分からない。
正直、これらの機能に月額480円かける意味があるとは思えない。
以下、プレミアム限定機能と個人の見解を示します。
- 口座情報をいつでも更新できる
-
あれば良いな程度であって、必要な機能ではない
- カテゴリや内訳の追加・非表示などのカスタマイズが可能
-
あればスッキリするけど、別にデフォルトで確保されているし、特段必要というわけじゃない
- ホーム画面に特売情報などの表示するカスタマイズが可能
-
特売情報とか黒字チェッカーとか支出予定とかまで家計簿で管理しないとイケないほど?
- 総残高の推移グラフの確認
-
あくまで総残高しか見れず、資産形成や節約の改善などに使うには物足りない
- 履歴の一括ダウンロードおよび一括編集ができる
-
家計簿アプリでつけててCSVファイルに落とす理由は?一括編集しなきゃいけないほどカテゴリ修正多いか?
- スキャナによるレシートの連続読み取り
-
うん、わざわざスキャナー買ってまでやりたいことじゃないんでイラネ
- 複数アカウント切り替え
-
一人暮らしに不要過ぎる
セキュリティについて

家計簿アプリを利用していくうえで、避けては通れないのが口座やクレカの情報連携です。
便利な反面、個人情報が抜き取られるのではないかと不安になるのも仕方がありませんので、少し専門的な話になりますが触れておきたいと思います。
- 第三者が見ても分からないように加工する技術を暗号化と呼び、戻す技術を復号化と言う
- 暗号化の種類には、公開鍵暗号と共通鍵暗号の2種類が存在する
- 鍵長(データ量の大きさ)は数字が大きいほど複雑で解読しにくい
暗号化とは、
『第三者が見ても分からないように情報をぐちゃぐちゃに加工する技術』
を言います。
それに対して、元のデータに戻す技術を復号化と言います。
暗号化には2種類の方法があり、「公開鍵暗号」と「共通鍵暗号」というものがあります。
この時、暗号化や復号化する際に使用するのが「鍵長」と呼ばれるデータになります。
このデータ量が多ければ大きいほど、これは数字が大きいほど複雑で解読されにくい。
イメージ的にはダイヤル錠とかですかね?
2桁のダイヤルより3桁、5桁のほうが総当たりするのも時間が掛かりますよね?そんなイメージです。
ここまでを理解して頂いたところで、zaimに使われている暗号化技術について改めて説明します。
zaimで使用されているのは公開鍵暗号であり、その鍵長は2048bitになります。
これは、アメリカ国立標準技術研究所(NIST)や各国政府で2048bitを使用するよう推奨されているものと同じです。
現時点では、かなり強固なセキュリティだと言って良いと判断できます。
まとめ
最後にzaimについてまとめていきましょう!!
- 家計簿でよく利用する機能面は痒いところに手が届くようなきめ細やかさを感じる
- プレミアム会員に登録するメリットは薄いが、無料なら機能としては十二分にある
- 家計簿としての機能に偏っているいるので、分析などが苦手な点
クレカの支払い計上に、注意は必要ですが家計簿でよく使うであろうレシート撮影周りの機能は優れています。
また、連携数も上限なしと無料で使うことが前提なら非常に良いアプリです。
その分、プレミアム登録するメリットに独自のカスタマイズ性を推していますが、正直なところ、家計簿を始めたばかりの人や一人暮らしには特に不要な機能だと言えます。
最初に使った結論を書いた通り、使い分に大きな不満点はありませんが、かと言って使い続ける大きな理由も無いと言ったところ。
もう少し使い続ける理由となる機能が欲しかったですね。
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